長期優良住宅化リフォームの補助金
国が設定している住宅に関する補助金は複数ありますが、今回は「長期優良化住宅リフォーム」の補助金についてご紹介します。
住宅をリフォームして長く大切に暮らしたい、災害に強い家にしたいなど、リオフォームを希望する理由は様々あるかと思います。
補助金は最大で３００万円支給されます。補助金を活用することで、より良いリフォームプランを組むことができるでしょう。
ぜひ参考にしてみてください。
<この記事のポイント>
・長期優良化住宅リフォームの補助金は最大で300万円
・補助金を受けるためにはリフォーム工事前にインスペクションが必要
・補助金の対象となる工事とならない工事があるので要確認
更新日：2024/1/19
初稿：2021/11/28
長期優良住宅の定義
そもそも、長期優良住宅とは次のような定義が国の基準として定められています。
- 長期に使用するための構造及び設備を所有していること 居住環境等への配慮を行っていること 一定面積以上の住戸面積を有していること 維持保全の期間、方法を定めていること
これらの基準を満たしたものを長期優良化住宅として国が認定し、「多くの優良な住宅をつくり、手入れしながら長く大切に使うこと」を目的としてスタートした制度となっています。
この認定を受けると、税優遇措置や補助金を受けられるというメリットがあります。
なので、リフォームをする際は、この基準を満たし、長期優良化住宅とすることによって、長く安心して暮らせる住宅に生まれ変わることができます。
この長期優良住宅を増やし、インスペクション（有資格者による建物調査）の実施、性能の向上を図るリフォームや三世代同居等への対応、または子育てしやすい環境整備に資するリフォームなどに対し、国が事業の実施費用の一部を助成するものが「長期優良化リフォーム推進事業」となります。
補助を受ける条件
長期優良住宅化リフォーム推進事業において、補助金を受け取るための要件は次の通りです。
・リフォーム工事の前にインスペクション（住宅診断）を実施するとともに、工事後に維持保全計画（リフォームした後の計画）を作成する。
インスペクションでは、耐震性や耐久性が確保されているかどうかを診断し、結果次第で、耐震補強や白アリ対策など追加の工事を行う必要があります。
・次の性能項目のうち、いずれかの性能を向上に関わるリフォーム工事を行うこと 「劣化対策」「耐震性」「維持管理」「省エネルギー対策」「バリアフリー性」「可変性」 ※ただし、バリアフリー性と可変性は共同住宅のみを対象とする。
・リフォーム工事後に少なくとも劣化対策と耐震性（新耐震基準適合など）の基準を満たす。
リフォーム完了後に、耐震性の確保や劣化への対策がなされているかどうか、また省エネ性能や維持管理が簡単な状態になるように工事されたかどうかを確認し、基準を満たしていることが必要です。
リフォーム後の住宅性能による基準について
補助金の額は、リフォームを行う際に予想される住宅性能の高さによって、A基準とS基準に分かれて決まります。
・A基準の場合：劣化対策と耐震性の基準を満たす住宅には工事費用の1/3以下で最大で100万円を補助
・S基準の場合：A基準の条件を踏まえて、省エネ性と維持管理といった全ての評価項目で定めた基準を満たす住宅工事費用の1/3以下で最大で200万円を補助。
よって、両方の基準を満たした場合は最大で３００万円の補助金が支給されます。
リフォームの場合、室内の大きな面積を占める、床材も見直してみませんか？
無垢のフローリングは天然木ならではの美しい木目、温もりがある空間になります。
また、杉などの柔らかい樹種を選べば足腰の負担が軽くなるので、お年寄りから小さなお子様まで安心して過ごせる空間になりますよ。
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補助金の申請については基本的に事業者がすることになります。
個人がリフォームを発注する場合、申請は補助事業者となる工事施工業者行ないます。なお、補助金は一旦、施工業者さんが受領しますが、最終的にはリフォーム工事発注者に補助金が還元されることになります。発注者がリフォーム代金全額支払後に施工業者から補助金を受け取るか、補助金分を差し引いたリフォーム代金を支払うか、いずれかの方法が一般的です。リフォームの施工業者に予め確認しましょう。
また、リフォーム済み住宅も補助金の対象となることがあります。住宅販売業者が中古住宅を買い取ってリフォームを行なう場合、住宅販売業者が申請し、補助金を受領するのも住宅販売業者となります。
なお、この住宅を消費者が購入する場合、販売業者は購入者に対し、本事業の補助金の交付を受けたことを契約前に説明する義務があります。
中古物件を購入して、更にリフォームを考えている場合は、既に本事業の補助金を受けた物件かどうか、確認を忘れないようにしましょう。
補助対象となる工事費用は次の５つ
・性能向上リフォーム工事費用
劣化対策、耐震性、省エネ性、維持更新の容易性の基準を満たすもの。それ以外に、インスペクションで指摘を受けた箇所の改修工事（外壁や屋根等）、バリアフリー工事、テレワーク環境整備改修など。
・三世代同居対応改修工事費用
キッチン、浴室、トイレ、玄関の増設に係る工事。工事完了後、（※ただし、いずれか２つ以上が複数か所あること）
・子育て世帯向け改修工事費用
若者・子育てを行う世帯が行う、子育てしやすい環境整備に資する工事として、キッズスペースの設置や対面キッチンへの変更、防犯カメラの設置等。
・防災性、リジリエンス性向上改修工事費用
自然災害に対応するための改修工事。瓦の交換や止水板、蓄電池、貯水タンクの設置等。
・インスペクション等に要する費用
インスペクション費用、リフォーム履歴作成費用、維持保全計画作成費用、リフォーム瑕疵保険料。
三世代同居対応改修工事費用や子育て世帯向け改修工事費用にも補助が出るのは魅力的ですよね。
基本的に本事業の補助金の対象にはならないですが、改修工事の際にはぜひ床にも目を向けて、無垢フローリングを検討してみてはいかがでしょうか。
無垢のフローリングは保育園などの教育施設でも採用されることが増えてきました。無垢材を使ったフローリングは天然の木を切り出したそのものなので、シックハウス症候群なども抑えてくれるので、子どもの過ごす空間に適した安心して使える床材といえます。最近では床暖房にも対応する無垢フローリングもありますので、高齢の方が過ごすお部屋にも最適です。
もし、床のバリアフリー改修工事をする場合は別の補助金が対象となる場合があります。一度、工事事業者に確認してみてください。
補助金の対象とならない工事
一方で補助金の対象とならない工事もあります。思い込みで工事した後に補助金が「申請できない」状況にならないように、事前にしっかり確認しましょう。
対象とならない補助金の一例（詳細は国土交通省の長期優良住宅化支援事業ホームページにてご確認ください。）
・設備の更新や増築は対象外
三世代同居対応工事の補助対象はキッチン等の増設であり、既存のキッチン、ユニットバス交換は増設ではないので補助の対象外となります。また、親世代と住む為の目的だとしても部屋の増築工事も補助対象外となります。
・専ら個人の嗜好に基づくリフォーム工事
外壁や屋根の塗装及び、個人の趣味・嗜好による外壁の塗り替え。
天井、内装、壁紙等の内装工事。床材の設置、交換工事については基本的に対象外ですが、子育て世帯向け改修工事等では補助対象となる場合があります。
補助金を受ける以外のメリットとは
では、最後に本事業の補助金を受ける以外のメリットをご紹介します。
・インスペクションを受けることで、建物の状況を正確に把握できる
リフォーム前のインスペクション（専門家による建物現況調査）により、住まいの腐朽、雨漏り箇所、傷みなど、劣化状況を主観ではなく、データとして正確に把握・補修できるので、最適なリフォームが叶います。
・構造体の劣化対策、耐震性を確保し長く安心して住める家に。
補助金を得るためには基準値をしっかりとクリアした改装工事が必要です。その結果、単に見た目のリフォームだけでなく、構造体が長持ちし、耐震性も高まるので、安心して長期間暮らせる家にリフォームできます。
・住宅の性能が上がるので、断熱性等が高まり光熱費削減に繋がる
住宅の性能が上がるということは、高気密、高断熱の家になるので、住宅の省エネが期待できます。快適な住まいを実現すると同時に、光熱費の削減にもなるでしょう。
長期優良化 住宅リフォームの補助金について
コラム監修者からのメッセージ
鈴木 翔吾
・二級建築士・プレカットCAD技術者1級・第二種電気工事士・CLT大臣認定管理技術者
LIFE UP FLOORでは、お客様のご要望に合った高品質なフローリング材を全国販売し、最短当日発送が可能です！お陰様で長野東北信エリアでは販売実績No1となりました。ありがとうございます。
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