シートフローリングについて知ろう
一般的にフローリングは、本物の薄い木材を表面に貼ってある「複合フローリング」や無垢材そのものを加工した「無垢フローリング」に分けられますが、シートフローリングは、木目などの柄を印刷したシートを貼ってあるフローリングのことを指します。パッと見た目は同じ木目でも、本物の木ではなく印刷したシートを貼っているので、木のフローリングとは別のものになります。
そこで今回の記事では、このシートフローリングについて解説していきたいと思います。
【この記事のポイント】
・シートフローリングの特徴がわかる
・シートフローリングと無垢フローリングの比較がわかる
更新日:2024/1/19
初稿:2021/10/30
《目次》
シートフローリングの特徴
シートフローリングはその名の通り、塩ビなどの素材を使用したシートとなります。
ここからはシートフローリングの特徴について紹介していきたいと思います。
特徴① 価格が安い
シートフローリングの最大の魅力は価格の安さではないでしょうか。
印刷したシートなのでコストが安く、デザインも豊富です。木目以外のデザインで、大理石調のものも人気があるようです。本物の大理石はとても高価で、石なので足ざわりが硬くて冷たくなります。キッチンなどの水回りで、やわらかい踏み心地を残しながら、大理石風の床に憧れを持つ方にはおすすめです。幅広いデザインはあるものの、一方ではチープな質感は否めません。シートフローリングの表面はあくまで印刷物なので、本物ならではの美しさや質感は出せません。またプリントなので一定の柄が続き、独創性にも欠けてしまいます。
特徴② 汚れが落としやすく掃除がラク
シートフローリングは他の木を使ったフローリング、無垢や複合フローリングと比べるとラクにお手入れができます。ワックスがけやオイルなどのお手入れは一切不要です。表面が木ではなくシートなので、汚れなどがつきにくく、水がしみ込みにくい構造です。ジュースなどをこぼした時もさっと拭き取ればシミにもなりません。
シートフローリングを掃除する時は、ゴミやホコリを掃除機で吸い、乾いたぞうきんで拭くだけで大丈夫です。ただし、シートの下は合板などの下地材なので、フローリングのつなぎ目から水が入れば膨れなどにつながります。長時間濡れたタオルを置いたままにしたり、直接洗剤をフローリングにスプレーするとシミや変色の原因になる可能性があるので、注意しましょう。
特徴③ 寸法安定性が高い
シートフローリングの土台の部分は合板でできているため、寸法安定性の高さは抜群です。季節ごとの変化による湿度の影響で、伸縮することはほぼなく、フローリングのすき間が大きくなることもありません。寸法安定性が高いので、床暖房に利用にも向いています。
シートフローリングは表面が印刷したシートなので、空間のイメージを崩さず、長い間見た目が変わらないことは魅力と言えるかもしれません。ただ、紫外線による日焼けの影響から変色する可能性もあります。日に焼けてシートの色が黄ばんだり、風合いが変わってしまうことはあります。無垢フローリングのような「変化を楽しむ」という使いかたは、シートフローリングでは味わえません。
気になる樹種や気に入った樹種があればお気軽にお問合せください。
シートフローリングと無垢の比較
どちらのフローリングにしようかお悩みの方はぜひ、参考にしてみてください。
比較① 劣化が目立つ
シートフローリングは表面に印刷したシートを合板に貼っている作りなので、深い傷がついた場合、シートがめくれて合板がむき出しになります。その場合、補修することは難しく、床を張り替える方法以外の対策はできません。シートフローリングの時間と共に起きる傷や色あせは劣化になります。
その点、無垢フローリングの場合は、経年変化は味として空間に趣を与えてくれるのです。無垢フローリングは木そのものを床材として加工しているので、天然の木目、一つひとつ異なる色合いが唯一無二の床材です。そして、多少の傷であっても基材が見えることはなく、紙やすりで削る、専用のパテでDIYするなど修復が可能です。時間と共に、木の色合いに深みもでます。日常の中で付着した油分は艶になります。それらは「劣化」ではなく「味」となって暮らしを彩ってくれるでしょう。
比較② 足触りが硬く、冷たい
シートフローリングは薄いシートが張ってあるだけなので、足触りは合板そのものの踏み心地です。木の温もりややわらかさを感じることはできません。冬場はひんやりして、床暖房やカーペットを敷く必要があります。
反対に、無垢フローリングの場合、樹種にもよりますが、木の温もり柔らかさを足の裏で感じることができます。すべすべした天然木の触り心地、弾力性はペットや子供の足にも優しく、お年寄りへの腰への負担も軽減してくれます。杉やひのき等の針葉樹の無垢フローリングは保育園などの施設にもよく使われています。
また、無垢材は天然の調湿効果があり、夏や湿度を吸収し、冬は湿気を吐き出してくれます。シートフローリングにはそういった性能はないので、夏場に素足で歩くと、足の裏がベタベタするでしょう。そうなるとスリッパが欠かせません。無垢フローリングは一年を通して素足で歩きたくなる床です。
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LIFE UP FLOORでは豊富な種類の無垢フローリングを取り揃え対応しております。上記写真は樺(カバ)130巾無垢フローリングの施工事例です。樺のフローリングは白過ぎず、適度な色むらがこの商品の特徴で、和風室内、畳との相性もばっちりですよね。畳でもフローリングでも素足で歩くことができるのは魅力的だと思いませんか?
お客様のライフスタイルや住宅のタイプに合わせて、最適な無垢フローリングをご案内いたします。無料サンプルもございますので、ぜひ、お気軽にお問合せください!
比較③ シックハウスの原因になることがある
シートフローリングは大量の接着剤を使って印刷したシートを貼り付けています。そのため、揮発した化学成分がアレルギーを引き起こす可能性もあります。空気の変化に敏感なお子様や身体の弱い方には天然素材でできている無垢フローリングをおすすめします。
漆喰の壁や土間など、天然素材をふんだんに使ったお家と無垢フローリングに組み合わせはばっちりです。長く住み続けたいと思う家になるよう、誰もが安心して暮らせる空間を作ってみませんか。
比較④ 無機質な印象になる
シートフローリングのシート部分は、各メーカーがより本物感を出すために、凹凸をつけるなどの工夫がなされ、最近では天然の木のような見た目のものも増えてきました。ただ、人工的に量産されたものなので、シートフローリングの空間はチープ感があり、無機質な印象になりがちです。
無垢フローリングには世界の銘木と言われるような、チークやマホガニーといった木材を使ったものもあります。これらは昔から高級家具などにも使用され、長年大切にされていた木です。こういった木材を使った無垢フローリングは高級感があり、シートフローリングでは再現できない色合い、質感があります。上質な家具と組み合わせても違和感なく、インテリアとの統一感あるおしゃれな空間が作れるでしょう。
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シートフローリングについてまとめ
今回はシートフローリングについて紹介してきましたが、いかがでしたでしょうか。併せて、無垢フローリングと比較した場合のメリット、デメリットもお伝えしてきました。シートフローリングは手軽に楽しめる床材として、マンションや戸建建売などで採用するケースが増えています。しかし、私たちLIFE UP FLOORでは無垢のフローリングを自信を持ってオススメします!
天然の木の持つ、香り、温もりは人々に癒しと安らぎを与えてくれ、他の素材では叶いません。床材は家の中でも占める面積が広く、空間の快適さを左右する大切な要素です。長く住まう一戸建てやマンション、長く使われる施設など、誰もがリラックスして落ち着ける場所を求めるのではないでしょうか。ですから、無垢フローリングで家族みんなが安らげる空間を造って欲しいと考えています。そのためには後悔のないよう、事前に知識をつけ、いろいろな角度で考え、自分たちに合ったものを厳選してください。
新築、リフォーム、リノベーション、無垢フローリングについて気になることがある時はお気軽にお問合せください。
コラム監修者からのメッセージ
鈴木 翔吾
・二級建築士・プレカットCAD技術者1級・第二種電気工事士・CLT大臣認定管理技術者
LIFE UP FLOORでは、お客様のご要望に合った高品質なフローリング材を全国販売し、最短当日発送が可能です!お陰様で長野東北信エリアでは販売実績No1となりました。ありがとうございます。
無垢フローリングは樹種によって特性やカラーが異なります。ぜひ、お好みの無垢フローリング材を見つけて、理想とする空間づくりをお楽しみください。木材の購入でお困りの方、設計・施工業者様の皆様からのお問合せをお待ちしております。