和風の家 アイディアと事例集について 和モダンな家づくりもご紹介
新しい家を建てるとき、リフォーム、リノベーションを考えるとき、どんな雰囲気の家にするのか、テイスト選びに悩む人も多いかと思います。
今回は、和風の家づくりに焦点を当ててご紹介します。
<この記事のポイント>
・和モダンなインテリアに合うフローリングとは?
・今どき和風の家の作り方もわかる
・和風の家の施工事例もご紹介
更新日:2024/1/19
初稿:2021/08/25
古くから日本の風土で育まれてきた和風住宅は、日本の気候や私たちの暮らし方によく合っているので、潜在的に「落ち着く」と感じることでしょう。伝統的な日本家屋だけでなく、現代の要素を取り入れた和モダンスタイルなど、和の要素を上手に取り入れて、心地よい暮らしを叶えたいですよね。
和風の家では、天然素材を多用します。畳、塗り壁、和紙、木材などの多くは調湿性に優れています。無垢フローリングと和の要素は相性が高温多湿な日本の気候にもぴったりなのです。

和風の家の魅力について
・日本の気候風土との相性◎
和風住宅でよく使われる漆喰や珪藻土の塗り壁、杉板等の無垢材は湿度を整えてくれる調湿効果があります。湿度が高い時夏の時期は湿気を吸収し、乾燥する冬はしっとりと湿度を保ってくれるのです。

・心落ち着く香りに包まれた暮らし
天然素材の内装は、ホルムアルデヒドなどの、化学物質が空気中に揮発される心配少なく、家族みんなに優しい家づくりができます。現代では、くつろぐ時にソファで過ごすことが主流ですが、やはり畳に座ってお茶を飲んだり、ごろんと寝転がったりする時間は、日本人にとってリラックスできますよね。い草の清々しい香りには、リラックス効果、消臭、殺菌効果もあります。同様に日本家屋によく使われるヒノキなどにもリラックス効果がある香りの成分が含まれているのです。科学的にみても、和風の家には癒しの要素が多く含まれていることが分かっているのです。
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・年月を重ねるごとに味わいが増すお家
和風の住宅の魅力に「住むほどに味がでる」という点があります。一般的な住宅は新築時が一番美しく、時と共に劣化してきますが、無垢材をふんだんに使った家は年月がたつほど色艶が増し、風合いが出てきます。経年変化を楽しみながら、丁寧に暮らしていく、日々の積み重ねが味わいになるのが和風の住宅の魅力です。

・和モダンにもアレンジができる
和の要素も取り入れたいけど、基本的には洋風のライフスタイルがしっくりくる。こんな方には、和モダンインテリアもおすすめです。木や土といった和を感じさせる素材を使った日本建築をベースに、現代風なインテリアを取り入れ、幅広い世代に人気のあるスタイルです。
今どき和風の家の作り方
現代の暮らしにおいて、100%和風の家は暮らしにくく感じる人もいるでしょう。
木や土といった和を感じさせる素材で建てた家に畳、障子、縁側、土間といった和のエッセンスを取り入れたデザイン、オープンキッチンの設備やベッドルーム、吹き抜けなど、現代的な設備と設計が組み合わさった和モダンスタイルを作ることで、暮らしやすさと使いやすさ、落ち着いた和の空間が完成します。このような和モダンの雰囲気を作るポイントは次の通りです。

・天然素材、無垢材を使う
和モダンの家では天然素材がよく使われます。天然素材とは、無垢材や漆喰、珪藻土といった素材のこと。全く化学物質を使っていないものもあれば、機能性を高めるために化学物質が少量含まれていることもあるので、こだわりがある方は事前にお願いするメーカーや工務店に確認するようにしましょう。無垢材や漆喰、珪藻土のようにナチュラルな素材が使われることで、環境にも優しく、温もりのある空間をつくることができます。

・引き戸を活用する
家の中のどのポイントで和の雰囲気を出すかは悩むところですが、引き戸を取り入れることで和の雰囲気を出すことができます。日本家屋ならではの建具である、ふすまや障子どちらも引き戸で、開閉の仕方で間取りや採光・採風を変えることができます。玄関やリビングの扉も、引き戸にすれば、開き幅を気にしなくて良いので開け閉めの際にストレスも軽減されます。
また、落ち着いた和の印象を醸し出すだけでなく、玄関扉として採用すれば、開口幅が大きく、開いた状態も保てるので、車椅子やベビーカーでの出入りもスムーズにできる、たくさんの荷物やお子さんを抱っこしていて、両手がふさがっていても出入りしやすいといったメリットもあります。和風建築いうと年配の方が住むイメージかもしれませんが、和の要素には子育て世代にも優しい要素が詰まっています。
和モダンスタイルな空間づくりのポイント

和モダンスタイルのインテリアにしたいときは、彩度の低い色を使うとまとまりが生まれます。畳や漆喰、土壁、竹といった和風なものには、茶色やベージュ、グレー、白、黒、くすんだ緑、藍色など、アースカラーや日本の伝統色の中から選んでみてはいかがでしょうか。おすすめの木材としては、モノトーン寄りにしたい場合は、ブラックウォールナットやカリンなどの濃い色の木材を。アースカラーに合わせてナチュラルテイストにしたい場合はスギやカラマツなど節の効いた和を感じやすい木材はいかがでしょうか。
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和を感じる照明を

縁側とウッドデッキで繋がりのある空間を

「縁側」もぜひ取り入れたい設えの一つです。室内と庭を繋げる縁側はゆとりのある空間を作ってくれます。縁側の一歩内側、家の中にある広縁の部分は、日当たりが良く、洗濯物を干したり、子どもが温かな日差しに包まれて遊ぶ空間としての活用もできます。和室だけでなく、洋室から広縁、縁側と繋げても違和感はありません。
外にある濡れ縁の部分は、腰掛けて外で遊ぶ子供を見守る、おやつを食べるなど、楽しいひと時を与えてくれるでしょう。ただ、縁側は、室内の床の高さに合わせて作ることが多いため、庭との段差も高くなります。子供が転落することのないように、幅を持たせた踏み石や階段を設置するなど気を付けましょう。

和モダンスタイルの家では、ウッドデッキを作り、縁側と同様に内と外を繋ぐ自由な空間として活用するのがおすすめです。耐用年数の長い、セランガン・バツーはウッドデッキ用の無垢材として特におすすめです。
注文住宅、建売問わず、外構はあとからの工事も可能です。ウッドデッキなど工夫して理想の住まい作りができてらいいですね。
和モダンスタイルの施工事例

和風の家で畳と無垢フローリングを取り入れた施工事例です。明るい色合いのカバザクラ無垢フローリングと畳が自然とマッチしていますね。
リビングの続き間に、畳のコーナーを設けると子育て中にはマルチスペースとして役立ちます。柔らかな畳の上では転んだ時の衝撃も少なく、安心して遊ばせることができます。また、急に眠ってしまっても、そのまま畳コーナーでお昼寝をさせられます。リビングから見える位置にあれば、家事をしながら子供を見守れるので安心ですよね。

無垢フローリングは畳と同様に調湿性に優れており、過ごしやすい環境を作ってくれます。夏は涼しく、冬は暖かく、足への負担が少ないので、小さな子供だけでなく、お年寄りにも優しい床と言えるでしょう。

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伝統的な塗り壁

昔から和風住宅で多く使用されているのが塗り壁です。高温多湿である日本の気候の中で、調湿効果が高く、断熱効果や耐火性能もあり、塗り壁を用いることで耐震性能が増すというメリットもあります。塗り壁にも様々な種類があるので、求める性能や、予算と合わせて選びましょう。
上塗りに使われる土によって色や触り心地が違う土壁、上塗りを砂で仕上げる砂壁、消石灰に砂や糊・麻スサなどを混ぜて作った漆喰を使用する漆喰壁などがあります。

珪藻土を使った土壁は、無数の小さい穴が表面にたくさんあいている多孔質な土です。調湿効果が高く、優しい天然素材であるとされており耐火性にも優れています。断熱効果も高く、さらには遮音性や吸音性にも優れている高機能素材です。消臭効果もあり、たばこやペットの匂いなども吸着して分解することができます。
外壁にも使われることが多い漆喰は消臭効果が高く、アルカリ性のためカビに強い性質があります。また、塗布後の硬化方法により高い強度が特徴です。和風住宅のみではなく、洋風住宅に合う素材もあるので。万が一和モダンスタイルのインテリアからイメージチェンジしたい場合でもすんなり洋風のインテリアとも馴染むでしょう。
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土間スペースのある暮らし

土間スペースを設けるのもおすすめのアイディアです。 古い日本家屋では、土間は作業場や炊事場として使用されてきました。文字の通り、土でできており室内でも、ある程度汚れを気にせず使える生活スペースとして使われてきました。
現代の日本家屋では、玄関ホールを広く取り、土間スペースとして活用する間取りに人気があります。

和風の家 アイディアについてのまとめ
コラム監修者からのメッセージ

鈴木 翔吾
・二級建築士・プレカットCAD技術者1級・第二種電気工事士・CLT大臣認定管理技術者
LIFE UP FLOORでは、お客様のご要望に合った高品質なフローリング材を全国販売し、最短当日発送が可能です!お陰様で長野東北信エリアでは販売実績No1となりました。ありがとうございます。
無垢フローリングは樹種によって特性やカラーが異なります。ぜひ、お好みの無垢フローリング材を見つけて、理想とする空間づくりをお楽しみください。木材の購入でお困りの方、設計・施工業者様の皆様からのお問合せをお待ちしております。