ホテルリフォームの施工事例|羽目板 柳杉 目透加工 ウレタン

ホテルリフォームの施工事例|羽目板 柳杉 目透加工 ウレタン

ホテルの客室リフォームにおいて、水回りの清潔感と居心地の良さは、宿泊されるお客様の満足度を大きく左右するポイントとなります。今回の施工事例では、客室内のお手洗い場という限られた空間に、天然木の温もりを取り入れたリフォームを行いました。※非掲載商品となります。

採用いただいたのは「柳杉(やなぎすぎ)羽目板 105幅」です。壁面だけでなく、天井までの全域に柳杉を使用することで、空間全体が木に包まれたような一体感のある仕上がりとなりました。幅105mm、厚み12mmという扱いやすい規格の板材を、職人の手によって丁寧に敷き詰めています。表面にはウレタン塗装を施しているため、照明を優しく反射する適度なツヤがあり、無機質になりがちな手洗い場に、明るさと品格を添えています。

柳杉の特徴と「目透加工」の伝統的な仕様

柳杉(やなぎすぎ)は、杉の仲間でありながら、比較的成長が早く資源として安定しているため、古くから建築や内装の材料として広く利用されてきた樹種です。針葉樹特有の軽さと柔らかさを持ち、加工性が良いため、今回のような複雑な納まりが必要な壁や天井への施工に適しています。

今回の商品は、天然木ならではの豊かな表情を楽しめる「節有(ふしあり)」グレードです。節は木が生きてきた証であり、一枚ごとに異なるその模様が、空間に「自然の中にいるような安心感」をもたらします。弊社の基準では、節の表情を活かした空間づくりは、ヴィンテージ風や古材テイスト、ナチュラルな雰囲気を目指す方に大変人気があります。

さらに、板の接合部には「目透(めすかし)加工」が施されています。これは、板と板の間にわずかな隙間(溝)を作るように加工する方法です。この加工によって壁面に一定のリズムのラインが生まれ、影の奥行きが空間を立体的に見せる効果があります。日本の伝統的な和室の天井などでも用いられてきた、意匠性の高い仕上げ方法です。

水回りに適した「ウレタン塗装」の機能美

ホテルの室内環境において、機能性とメンテナンス性は非常に重要な視点です。今回の施工場所は「手洗い場(お手洗い)」という、湿気がこもりやすく水ハネが起こりやすい場所です。そのため、表面には「ウレタン塗装」を採用いただきました。

ウレタン塗装は、木材の表面に薄く強靭な膜を作る仕上げ方法です。これにより、水分の浸透をしっかりと防ぎ、汚れが木材の内部に染み込むのを抑えることができます。水回りであっても、無垢材の風合いを長くきれいに保つことができる、実用的な選択です。また、ウレタン塗装特有の光沢感は、清潔感のある洗練された印象を与え、宿泊施設にふさわしい「非日常感」を演出します。

105mm幅のスマートなラインが壁面を縦(または横)に通り、目透加工による溝が視線を奥へと誘うことで、限られた面積のお手洗い場であっても圧迫感を感じさせず、ゆとりのある空間に見せる効果が生まれています。陶器製の洗面ボウルや金属製の水栓といった異なる素材とも、杉の自然な木目は非常に相性が良く、温もりと高級感を両立させています。

日々のお手入れとホテルでの長期的なメリット

多くの人が利用するホテルの客室では、清掃のしやすさが維持管理のコストに直結します。ウレタン塗装仕上げの羽目板は、日常のお手入れが非常に簡単です。基本的には、柔らかい布で表面のほこりを払う程度で十分ですが、水ハネなどの汚れがついた際も、固く絞った布でサッと拭き取ることができます。オイル塗装のように定期的な塗り直しの手間が必要ないため、ホテルの運営においても管理しやすい素材といえます。

また、柳杉の無垢材は年月を重ねるごとに、より深みのある飴色へと変化していきます。ウレタン塗装の膜に守られながら、内側の木材がゆっくりと熟成していくことで、新築時の鮮やかさとはまた異なる、落ち着いた風合いを楽しむことができます。節があることで目立ちにくい細かな生活傷なども、天然木ならではの「味わい」の一部となり、空間に馴染んでいきます。一度の施工で長く愛着を持って使い続けられる、資産価値の高い内装材です。

ホテル客室内の手洗い場を、壁・天井の全面柳杉羽目板で仕上げたリフォーム事例をご紹介いたしました。

節有グレードならではの自然な木目と、目透加工による繊細なライン、そしてウレタン塗装の清潔感のあるツヤが組み合わさることで、機能的でありながら心落ち着く特別な空間が完成しました。無機質になりがちな水回りにこそ、本物の木の質感を加えることで、宿泊されるお客様への「おもてなし」の心がより伝わる仕上がりになっています。

店舗や住宅の水回りリフォームを検討されている方にとっても、柳杉羽目板の持つ可能性を感じていただける事例となりました。素材選びの参考として、ぜひご活用ください。

最終更新日: